くるみ割り人形 第2幕「お菓子の国」より~

くるみ割り人形 第2幕「お菓子の国」より~

この時期から舞台ではクリスマスのお話し「くるみ割り人形」の季節が始まります。

私もウキウキとクリスマスムードを一緒になって楽しませていただくのです。

これまで撮影させていただいた「くるみ割り人形」の第2幕「お菓子の国」のお話しを撮影する側からの視点も含めて少しお話ししたいと思います。
(細かなところいろいろまちがいあったらご指摘ください)

~序章~
幕(紗幕)の前でのクララと王子。この時は照明はほぼスポットのみのことが多く、スポットから少しはずれるとドンと暗くなります。この「きわきわ」の感じが「序章」らしく。

このつぎの華やかな演出への始まりなのだと思います。

個人的には、1幕の雪が終わってちょっと力つきて、つぎの2幕へ気持ちを入れ替え向かう最中。ただスポットのみの演出は幕に残る影とのコントラストが美しくとても立体的で写真を撮るのは楽しいシーン。短い見せ場なのでいいシーンは撮り逃さないように「えいや!」と集中します。

~お菓子の国はじまり~
紗幕があがって、一気に舞台上が明るくなります。(目が一瞬チカチカ!)
金平糖の精がクララと王子を迎えてくれます。3人でのやりとり。
クララはティアラをのせてもらったり。
この間の中国さんとかキャンディーさんとか。
小さな子は頑張って舞台上で3人のやりとりをおとなしく見ています。
お菓子の国のケーキの絵がかかれたドロップやケーキの形をしたシャンデリア。
こちらの「さあ!がんばろう!」と気合いの入るシーンです。
ストーリーはわかっていても見せ方が少しづつ違うのが何度撮っても面白いくるみ2幕。
お菓子の国のお話しのはじまりです。

~スペインの踊り~
私が今まで撮ってきた中では、このスペインは中学年くらいの女の子が踊る事が多かったかな。黒のキャラクターシューズに真っ赤な衣装できっと「大人っぽく」と教わってめいいっぱい体を大きく使って踊るのだと思います。
(大人の方のスペインも時々見ます。とても妖艶!)
くるみ割り人形の2幕では、人数がそれほど多くない時には、一人一人の踊りを多めに撮ってあげるようにしています。

1幕とはちがって、確実にひとりひとり撮りきれるのが2幕のいいところ。撮る側からもすごく撮りやすい演目です。
なので、ぜひ下をむかず上をニコニコっとみてください(^^)

スペインさんはくいっとあごをあげたような、肩で風を切るような。
そんな大人っぽいスペインさんを撮ってあげたいと思います。

~アラビアの踊り~
スペインでは照明は少し黄色とオレンジが入って明るい雰囲気だったのですが、アラビアの始まりには照明はブルーで暗めに落ちる事が多いです。
ここで設定を間違えないように肌の色をみながら合わせます。
アラビアは上級のお姉さんやゲストの男性がはいったり、とてもゆったりと優雅に踊りを見せてくれます。表情はほぼほぼ「無」の中で、体の柔軟性、しっとりとした雰囲気。
こちらもじっくりと静かにシャッターを切るシーンです。
このアラビアでは、それほどシャッター数をあげません。美しいポーズ、ポジション、決め所を見極めて決め打ちするようにしています。

「このからだはどこまで伸びるのかしら?」とぎりぎりまでシャッターをきらない「待つ辛抱」の体制です。

~中国の踊り~
このシーンになると、また一気に照明が明るく赤が入ってきます。
ポワントをはいて中学年の子たちが一生懸命ジャンプやエシャッペを見せてくれる中国さん。
赤い衣装と青い衣装の交互で踊る時に撮影も交互です。
例えば6人で踊る場合、振付でエシャッペがはいっていたら、交互交互に撮って行って全員1枚づつ「エシャッペ」があるのが私の理想の撮影です。
だってエシャッペひとつ綺麗にみせるのも一苦労ですから。
難しいパはできなくても、ひとつきれいにできたら、できればそこを残してあげたいのが中国さんを踊る年代の子たちかな、と思います。

髪型も衣装も踊りもかわいくって、でも踊る時間は短くそこで見せなくては(撮らなくては)いけないのが単純な躍りに見えて撮る側もとても頭を使うワンシーンです。

~ロシアの踊り~
民族衣装を嬉しそうに身につけて、元気に飛び出してきます。
(元気に!って教わったのかな♪)
ジャンプして!回って!かがんで!ときには側転しちゃったりするこどももいます。
男の子が入ったりもしてお客さん的にはなごむシーンかもしれません。
しかし、こちらカメラマン側からはこのロシアは結構難しいのです。
キャラクターダンスなのでクラシックバレエの踊とちがって決めの一瞬が見つけづらいのです。
もちろん振付は頭にあるのでだいたいの瞬間はわかるのですが子どもによって音をとる感覚は違うのですから踊りも少しづつ違って当然のこと。
それを短時間でみつけつつたくさんの瞬間を撮らなくてはなので、う~ん。
私はロシアが一番難しいかな。
きっとシャッターも多めに切ってしまっているかもしれません。
側転するとスカートで顔がみえなくなっちゃうのも許してください。。
でも元気な踊りには中判、力をもらいます!

~葦笛の踊り~
男の子1人と女の子2人で踊るスタイルをよく見ます。
ゆったりとしていて、この葦笛で「あ、ちょっと落ち着いて撮れる」なんてほっとするものです。クラシックの動きですからここは美しく美しく撮ってあげるシーンです。
上記のように3人で踊るときには、画面の切り方に注意をします。
3人で切るときと2人できるときと、もしくは1人で切るときと。、
誰が誰と向き合って踊って誰の見せ場なのか。
(たぶん間違ってはいないかなと思うのですが)。
動きひとつひとつ頭でちょっとの解釈をしながら撮るようにしてます。
元気でもなくかわいらしさでもなく「優雅」に。
その雰囲気に浸りたいと思います。

~キャンディーボンボン~
これまでジゴーニュおばさんを撮れたのは、多分5回ないかなあ。
私の中では「幻のジゴーニュおばさん」。大好きです。
(いつかちびちゃんたちと私がジゴーニュおばさんになって踊りたい!)

ジゴーニュおばさんが出てきたら、こちらとしてはしめたもの!
スカートの中から一人、もしくはふたりづつちびちゃんが満面の笑みで飛び出してくるのですからいい写真がとれないわけがない!
(ほんとこれははずせない!)
「大きなスカートの中にかくれてでてきて、飛び出していい!」
なんて現実の世界ではありえないようなことが許されちゃうのがバレエの魅力だったり。

小さい子はなにをしても絵になりやすいです。
もちろん頑張って振付も覚えてちいさな足で小さなエシャペをしてたりします、それでも撮る側はちびちゃん達はできるだけ多くの写真を残してあげようとシャッターをきります。
初舞台の子も多いですからね!
夜公演のときは、もうちょっと眠かったりもするはずです。
それでも朝からお化粧してリハーサルも頑張って「もういっかいおどるの~?」と聞いてきちゃったりもします。
一日良く頑張りました!とこちらも最後出番に母親のような気持ちになってしまいそうです。

~花のワルツ~
この辺り、正直なところ「疲れのピーク」です。
最後の山場に最後の力を振り絞ります。

花のワルツは2役持ってる上級のお姉さんたちが踊るのをよく見ます。
きっとみんな疲れがでてくるころでみんな「あとひとふんばり」と時間帯かもしれません。
そうやってちょっとだけ下を向きがちになりそうなときに美しい花のワルツ。
7分間、現実と夢の間を行ったり来たりしながら無心でシャッターをきります。
2人かな、ソリストの子がいたりするとその子を目印に、他の子たちを撮るようにします。
花のワルツは見せ所の全景はいくつか撮りますがその他のシーンはグループと1人とを交互に撮ります。
一人一人が綺麗に踊るのでそこを残してあげたいのと、きっと頑張ったグループでの動き。
みんなで揃えた全景ポーズ。
長い長い7分間ですが「この瞬間は2度とない」とぐらいに思っていないと花のワルツは撮れないかな、と思います。
しかし。
1幕の雪もそうですが「このタイミングでこの難しい踊り、なおかつ長い!」のがくるんです。
花のワルツ。
どの舞台をみても「すごく練習したんだろうなあ」と本当にいろんな想いを感じるとても華やかな見せ場です。

~金平糖のグランパドドゥ~
さきほど、「最後の山場」を書いてしまいましたが。。
金平糖はとにかく撮りやすい演目なのです。

これ、踊る方の子はひたすら大変!と思うので申し訳ないのですが、金平糖を踊る子は、こちらに「ここ撮って!」と見せてくれるように踊ってくれるので私たちはそこにひたすら答えて行くだけなのです。
いわばここは職人のような。
「ここ!」「ここ!」とひとつひとつ見せてくれるのでその声を逃さずにキャッチして的確にシャッターを切ります。

バリエーションは長いよね~。
このころにはもう汗がひかっていて息づかいが聞こえるように「がんばれ!」と声がでてしまいます。
このあたりのプレッシャーにも耐えられる金平糖の精はやはり「お菓子の女王」だなあ、と見惚れながら。

~コーダ~
この曲がかかると、顔が緩みます。
体も心も緩みます。まだ終わっていないのですが。

舞台上のみんなもほんわりとした顔になっていてつられるのでしょうか。
だんだんだんだん、最後の大事な決めのシーンに向かって作られて行きます。
全員で合わせて踊る最後の盛り上がり
(ここはどうしても前の子を撮るようになってしまいます。)
左手はリモートを握ってその瞬間を待ちます。

タタタ!タタタ!タタタタン!!(こんな感じかな。)(リフトが決まったり!)
で、照明がドーンと落ちてすぐ真っ暗。(よかった~~)

~舞台前方でクララが目をさますシーン
ここもだいたい1スポットでみせることが多いです。

明るいところから一気にまた暗くなるのでここも少し目がちかちか。
注意しながらクララにあわせます。「くるみ割り人形って。。??」って終わりながら、紗幕の向こうにお菓子の国の精達が勢揃いしています。

パ~パ~パ~パ!パ!パ!ババ~~~~ンン!バン!(こんな感じ)

緞帳ダウン!!(終わった~~。。☆♡$%&//)

こんな感じでしょうか?
大好きな演目で、何気なく撮っていますが改めて文章にするとなんともよくできた舞台だなあと思いました。お菓子の国はみんなが親しみやすくこどもたちも踊りやすく楽しいシーンです。
セットも衣装もかわいくて。でもそれを完成させるのにたくさん練習もしての舞台です。

これからくるみの季節がほ本格的にはじまりますが、どうか怪我などせず、笑顔でみんなで舞台当日を迎えてください。我々もきっちり準備をしていい写真を撮りたいと思います。

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